課外授業の薦め

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    ボクが迎えに来るのを待っていたかのように

     

    朝の挨拶は「ひこうき、いこ」だった

     

     

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    天気もいいし、僕の目の状態も大丈夫そうだ

    じゃ、行くか。となった。

     

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    2人にとって、久しぶりの空港はなんでも新鮮で楽しい

     

    まずは与那国からのダッシュ8が到着する

     

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    朝着のB767は乗客を降ろすとプッシュバックして

     

    昼の出発に備えてスポット移動だ

     

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    トーイングされる機体を食い入るように見つめるKs君

     

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    見られるのは飛行機だけではない。空港にはいろいろな仕事がある

     

    ボーディングブリッジのメンテナンスをする働くおじさんたち

     

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    台風後の南風、ランウェイ22にはJTAのB737−800が

     

    降りてくる。タッチダウン、スラストリバーサー使用中

     

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    海保のハンガーからはヘリコプターのAW−139

     

    が引き出されスタンバイ

     

     

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    レスキュー隊員を機内に収容するとランウェイまでタキシング

     

    南の空に向け飛び立っていった

     

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    予想しない機体が姿を見せる。陸自の大型輸送ヘリコプター

     

    CH47チヌークも降りてきた

     

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    救急患者輸送だろう。救急車が横づけされストレッチャーごと

     

    患者さんが運びこまれ、誘導路からそのまま飛び立つ

     

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    ピーチもやってきた。しかし、ピンクの機体をよく見ると

     

    その登録番号はJA13VA

     

    先日バニラエアの塗装を塗り替えた機体だ

     

     

    久々の空港見学

     

    Ks君は日々、ぴっころ常備の飛行機書籍を見ては実力をつけ、実機見学を心待ちにしていた様子。

    しばらく休んでいたボクが迎えに来たのを見ると、すかざず「ヒコーキ、見にゆこ」とおねだり。

    最近は自己の希望をかなり、はっきりとした口調で主張するようになった。

    空も晴れてるし、もともと嫌いじゃない、もとい航空への熱意は尋常ではないヒコーキおじさんだ、誘えば、かなりの確率で連れてってくれるに違いない。Ks君はそう読んでいるはずだ。

    他のメンバーもいないことだし、ぴっころには朝の社会科見学を報告し、クルマを空港へと向ける。車内の雰囲気はルンルンだ。

    本で見る写真と実際に目の前で見る飛行機では臨場感が違う。今回は固定翼の飛行機よりも回転翼航空機に興味を持ったようで「バタバタ」と言って北側から進入してくる飛行機よりもエプロンでエンジン・ランしたり、突如、急患輸送で降りてきた大型ヘリに視線は集中、夢中だった。フライトぴっころ候補生といったところだろうか。

    物心ついた子こどもを指導するにあたり同じ興味や話題があるというのは、関係を築くのにはとても都合の良い環境だ。彼の場合なら「そんなことすると空港に連れてゆかないよ」と言えば気の進まないことでも、ちょっとは我慢できたりする。かも。

    今日も帰りに飛行機の本を持って帰るといって聞かない彼に、ぴっころの本だから次に来たときに読もうね。駄々こねると、飛行機連れてかないよと言って、取り上げたのだった。

    実際、そう簡単に行くわけもなく、泣きべそをかきながら抗議するKs君ではあったが「なにかに興味がある。」、「好きなものを主張する」ってことはとても大事なことだし自己確立の第一歩、その子の個性の発露としてボクはポジティブに捉えたいと思っている。

     

     

     


    残り少ない夏休みの誘惑

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      困ったことに、やらなくてはいけないことがあると

       

      他のことをはじめたがるヒトたちがいる

       

       

       

      やろうとしていたことは、これではなかったのだが

      加速度計がついたマイコンボード

      chibi bitの基盤で遊んでいたら

       

       

      F16やエアバスで使われている電気的に舵面を動かして操縦する

      フライバイワイアシステムが簡単にできることに気づく

       

       

      とりあえずシングルチャンネルサーボを基盤の端子に繋いで

      エレベータにリンクして動かしてみる

       

       

      基盤をピボットで傾けられるスティックに取り付けて

      動かすと、ぎこちなくではあるが舵面が動いた

       

       

      これを風洞の気流中に置き、重心位置で回転フリーで支えれば

      ピッチの操縦をシミュレーションできるのではないか。さらに

      3軸3チャンネルまではこのボードのままで行けそうだ・・・

      と限りなく夢は広がるのだが、社会にある時間的制約のなかで

       

       

      我々は今さら残念なことにも気づいてしまった

       

      ボクはやりのこした仕事をそしてキッズは夏休みの宿題の

      壁新聞が枠だけを書いて、そのままになっていたことを

       

      大丈夫なのかボクたち?

       

       


      夏休み特別サービス

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        羽田で飛行機を待っているとJTAの地上整備の若者たちの

         

        航空教室がはじまった

         

         

         

        飛行機が到着して飛ぶまでに何をやっているのかを説明したあと

        飛行機の翼はどうなっているかを説明してくれた

         

         

        あ、これは先日、自分でも描いたことがあるぞ、と思い出した

        Rh君用に作ったこだわりの主翼後縁装備の説明図だ

        B787なのでB737とは若干異なるが・・・

         

         

        オトナたちはともかく、これから航空産業を支える人間になる

        かも知れない子どもたちに興味を持ってもらえれたらJTAも

        ぴっころの飛行機オジサンもうれしい

         

         

        窓の外にもある翼の王国

         

        音速に近い速度で飛行するジェットエアライナーにとって主翼の後縁という場所は、速度を落して離着陸時に必要な大きな揚力を稼ぐためのフラップと呼ばれる高揚力装置と、左右で差動する動翼でエルロンと呼ばれる横の操縦装置が競って奪い合いを演じるエリアなのだ。

        また主翼前縁には大きな迎え角をとった際に気流の剥離を防止するスラットという隙間をつくる装備が設けられ、さらに翼玄中央付近にはスピードブレーキや横操縦、着陸後に抵抗を増し揚力を逃がすためのスポイラーといった装備が何枚にも区分されて取り付けられていてとても複雑。主翼は単に揚力を生み出すための単純な板ではないことを知る。

        さらに、この主翼の中央部分は飛行荷重を受け持つボックスビームと呼ばれる箱構造で作られ内部をシールして燃料タンクとしても使われ、エンジンを吊り下げるパイロンや主脚のひきこまれる支点もこの主翼が担っている。

        もし、お子さんと一緒に翼の見える窓際の席に乗る機会があったら、是非、じっくり眺めて楽しんで欲しいと思う。

         

         

         

         

         


        飛行機マニアの七夕撮影会

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          フライトぴっころではお馴染みのカラ岳撮影会だが

           

          今回は、”お子さん”ではなく”オジサン”と一緒

           

          梅雨明け後とは言え湿気の残る7月の暑さと

           

          飛行機マニアの熱さで汗だくの登山となった

           

           

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          快晴とまではいかなかったけれど、時折、雲の合間から強く照りつける夏の日差しに白保のサンゴ礁は輝き、ランウェイ22にアプローチするエアライナーを引き立たせていた。

          思えば昨年、来島時に諦めざるを得なかったカラ岳撮影が彼のやる気に火をつけたようだ。

          普段は福岡空港ベースの彼だが、こうして燃え上がったカラ岳への熱き想いは、仕事の忙しい合間を縫いクライアントを拝み倒して昨年につづいて再度、石垣島へと足を運ばせることになった。

          来島直前には何度もメッセージが来て、不安がっていた天気もまずまず、急峻なケモノ道を歩いて登った山頂からの景色は絶景。

          息を整えて存分に撮影と相成った。半日、山頂で過ごし真っ赤に日焼けした笑顔で語った言葉。

          それは「もう今年は思い残すことはない」だった。

          つくづくヒトを動かすのは対象への愛と夢、そして熱い想いに支えられた行動力であることを確信する。随伴したボクだって、もし飛行機が見られなければ、脳みそが熱暴走しそうになりながらこんな山、登りませんからね〜。

          かくしてオジサンたちの純粋な想いには神様も味方をしてくれるものである。氏が満足だといった一瞬の光をとらえたB3の写真を土産に下山。

          おりしも織姫と彦星との年に一度のデートの日であった。

           

           

           

           

           


          飛行機博士のつくりかた

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            今回は博士の作り方・第2弾をお送りします

             

             

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            現場でホンモノに触れる。その感動が博士課程への出発点だ

             

            Ks君とともに雨上がりの空港北側へ

             

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            長いベーパーを引き目前を着陸してゆくJTAのB737−800

             

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            ピーチのA320がタッチダウン、4枚に分かれたリバーサーが開く

             

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            海保のヘリAW139がタワーをバックに飛び立っていった

             

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            RACの与那国便DHC-8Q400カーゴコンビのテイクオフ

             

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            エプロンではビーチ・キングエアの飛行準備がされていた

             

            本日の観察はここまで。ぴっころへと戻る。

             

             

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            帰るや否やスタッフさんに見たばかりの飛行機を熱く語る

             

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            「これも、見たよねえ」と開いたページには、なんと

             

            ピーチCAさんのコスチューム紹介記事が・・・

             

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            「え〜、空港まで行ってCAさんを見てたんですねえ」

             

            (誤解です。見たいけど、見てません)

             

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            その後も一人で黙々と自習するKs君

             

            生で見た飛行機の感動は、知識欲へとつながり

             

            そして知識は新しい視点を生み、興味の世界を広げてゆく

             

             

             

             

             

             

             


            1時間目はエアバス見学

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              朝イチの空港見学、お目当ては石垣空港ではレアな

               

              エアバスA321だった

               

               

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              本当は着陸シーンを見たかったのだが

               

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              予定時刻よりも早着のANA89便は既にタッチダウン後

               

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              展望デッキからの機体見学になった

               

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              ふだんから飛行機に関心のあるKs君も興味津々

               

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              顔だけ見れば見慣れたピーチや香港エクスプレスの

              A320と変わらないのだが

               

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              ひときわ細長い胴体のA321を記憶の中にとどめた

               

              少年とヒコーキオジサンの課外授業であった

               

               

              午前中のスタッフが足りない。少しKs君を見ててもらえないです?の提案ににっこり手をあげるボク。実は、そこには深遠な腹案が。

              そう、昨日と本日は午前中の羽田直行便であるANA89便の機材が普段のB777やB787ではなく、エアバスA321という石垣空港ではめったに見ることのできない機材なのだ。

              空港デビュー以来、何度か空港に連れて行きまた飛行機が見たいというKs君とレア機を見に行きたいボクの利害は一致する。

              かくして都合をつけたというよりも、都合の良い業務としてのエアバスA321見学ツアーは実行に移されたのであった。

              胴体の長いA321とJTAのB737とを見比べて説明することができ予定通りお互いにルンルンであったのだが「まだ帰らない〜」と言い出すKs君を説き伏せクルマに乗せるのが誘拐犯みたいで気まずかったのだけが想定外であった。

              また、行こうな。

               


              ぴっころ芥川賞を語る

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                およそ文学にも小説にも縁がなさそうなぴっころブログに

                 

                今回、登場する1冊の芥川賞受賞作品「ニムロッド」

                 

                 

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                ボクは何に反応したのかというとニムロッドという

                作品名そのものにであった

                 

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                IT系に勤務する主人公の中本は社長から空いたサーバーを

                利用したビットコインの採掘を任される云々

                ・・・という本筋はボクにとっては、どうでもよく

                 

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                強く関心を持ったのは主人公の友達であり時々

                「駄目な飛行機コレクション」を

                メールで送ってくるニムロッドという男だ

                 

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                ニムロッドといえば、イギリスのデ・ハビランド社が造った

                ジェット旅客機コメットを改修して対潜哨戒機にしたもので

                あちこちにコブのある姿はもっとも醜悪な航空機の一つ

                 

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                その駄目な飛行機コレクションの中には、上図みたいな

                垂直に離着陸するコレオプテールなども登場する

                後ろ見えないし、離陸できても着陸は無理っしょ

                 

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                本の主題はテクノロジーと人間の末路なのかも知れないが

                駄目な飛行機というのはどういう飛行機を言うのだろうか

                この本へのボクの興味はその一点に絞られたのだった

                 

                 

                色眼鏡な感想文:

                 

                この第160回芥川賞受賞作品である上田岳弘氏のニムロッドの中に印象に残った文章があるので以下に引用させていただく

                 

                僕は思うんだけど、駄目な飛行機があったからこそ、駄目じゃない飛行機が今もあるんだね。
                でも、もし、駄目な飛行機が造られるまでもなく、駄目じゃない飛行機が造られたのだとしたら、彼らは必要なかったということになるのかな?

                ところで今の僕たちは駄目な人間なんだろうか?

                いつか駄目じゃなくなるんだろうか。人間全体として駄目じゃなくなったとしたら、それまでの人間たちが駄目だったということになるんだろうか?でも駄目じゃない、完全な人間ってなんだろう?

                 

                これは、ニムロッドが主人公に書いたメールの中の一文だが、飛行機マニアからの視点だけでなく、日ごろ発達障害児についてボクが書いている内容にきわめて近く思えるのだ。

                実はこの主人公には田久保紀子という交際中の彼女がいる。彼女は前の彼氏の子を妊娠したが出生前診断で障害が見つかり、おろした経験をもつ。そんな経緯も重なり、上の文章には、駄目な飛行機とは?駄目な人間とは?・・・がオーバーラップする。

                僕は駄目か駄目でないかは、その飛行機や人間の生まれる時代だったり、登場した環境によって評価は変化すると思っているし、駄目な飛行機でも使い方次第で駄目でなくなる、人間もそうなのではないのかと思っている。

                乗客乗員に愛され成功作だと思われているかつてのジャンボジェットは軍用輸送機の競走で負けた失敗作だし、失敗した旅客機ロッキード・エレクトラは対潜哨戒機P−3Cに化けて大成功を収めている。

                この世に生まれてこなければ・・・などと考える前に、欠点がいくらあっても世界の中で唯一の存在である自分を活かせる道を探ることの方が楽しいし、結果として皆さまのお役に立てるものと信じたい。

                尚、こうしたダメな飛行機や失敗作というのは、我々マニアの間では、愛情を持って日々語られていることも付け加えさせていただきたい。優等生の成功談よりも悪戦苦闘、失敗の連続の方がずっと得るものがあるし、ダメな飛行機を造らないでダメじゃない飛行機なんて造れはしない、断じて僕はそう思う。

                 

                ちなみに、この小説の中に出てくるサイトはダメな飛行機コレクションとしてネット上に実在している。

                 

                 


                怪我はないかい?飛行機オジサンの父性

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                  山形空港を離陸しようとしたフジドリームエアラインズ(FDA)の

                   

                  エンブラエルERJ175が滑走路を逸脱する事故があった

                   

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                  離陸滑走の途中、滑走路を外れて離陸を中止して

                  草地内で停止したようだ

                   

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                  幸い、けが人もなくタイヤは草地にめり込んではいるが見たところ

                  機体にも大きな損傷はなさそうだ

                   

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                  気になった理由は緑の機体は何度か撮影しているからで

                  これは以前、撮影した同機の写真

                   

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                  フジドリームエアラインズは観光客を乗せて時々、石垣島にも

                  チャーター便でやって来ているのだ

                   

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                  FDAの機体は、機体ごとにそれぞれ色が異なるので登録番号が見えなくても特定ができるのが特徴だ。

                  ニュース報道でテレビにチラっと映った事故機の機体色が緑だったということで、登録番号はJA04FJかJA11FJのどちらかだということがまず、わかる。

                  また報道写真をネットで探し事故機の写真をよく見るとウィングレットの大きな翼端形状であることから旧来のERJ170型(JA04FJ)ではなく最近、導入されたERJ175型、すなわち機番は見えなくても新しい方でJA11FJであるということがわかる。

                  過去の飛行履歴を検索すると石垣島にも最近来ていた機体だということも分かるし、HDDに溜め込まれた撮影画像フォルダから探すとかなり過去にも撮影している機体だということがわかる。

                  だから何だ?と言われると、別にただそれだけのことなのだが、お母さんがわが子がどこで何をしているのかを常に気にかけているように、ヒコーキおたくは、今日も元気で飛んでるかな、エンジントラブルはないかな、開発は順調かな、どこかで事故していないかな、といつも気にかけているのである。

                  ヒトとは、おせっかいでも何か自分以外の対象に夢中になることで自己の存在を確認する生き物なのかもしれない。

                   

                   

                   

                   


                  いけないことをするヒト

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                    今、小型ジェットビジネス機市場でセスナを抑えて販売トップに立っている国産ジェットビジネス機、ホンダジェット。

                    この度、初めて石垣空港にもやってきました。

                    この機体、良く見るといけないことをしている。

                    設計室では主翼の上面に大きなものを装備するのはご法度だ。ましてやエンジンなんてもってのほか。

                    装備品が干渉して主翼に発生させる大事な揚力を阻害し、良好な性能は望めない。まともな飛行機屋なら、やらない愚行とされてきた。

                     

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                    そんなやってはいけないことをやってしまったヒトがこのお方。

                    ホンダエアクラフトカンパニー社長兼CEOの藤野 道格(ふじの みちまさ)さんだ。

                    初めてこの奇抜な設計を見た米国の航空技術者は言ったね。「まあ経験の乏しい日本、しかもクルマ屋だからね、航空の常識すら知らないんだろう」と。

                    だが、風洞試験や技術情報を確認した彼らの顔色は変わって行った。

                     

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                    彼は経営母体こそクルマ屋に属していたが、紛れもない飛行機屋だった。

                    ホンダというとバイクのスーパーカブや、クルマのF-1のイメージが強いが、実は航空機の研究開発での歴史はながく創業者の宗一郎からの夢でもあったのだ。

                    だから、この掟破りなユニークな設計は百も承知の確信犯であった。彼のレポートから、その根拠の一旦として拝借してきたグラフを下に示そう。

                     

                     

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                    飛行速度が音速近くになったときに急増する抵抗の様子をX軸にマッハ数をとりプロットしたものだが、エンジンのない状態、通常のリアエンジン設置、翼上へのエンジン設置の3つの場合を比べると、なんと翼上設置がもっとも抵抗が立ち上がるポイントが高速側にある(同じ推力ならばもっともホンダジェットが高速で飛べる)ことが示されてる。ホンマかいな。

                     

                     

                    編集_WS001001.JPG

                     

                     

                    一方で機体の重量を支える揚力について、主翼の迎え角と揚力係数をプロットしたのが上のグラフ。

                    これから言えるのはゼロ揚力角は少し大きくなるが最大揚力自体はエンジンを取っ払った場合よりも、翼上にエンジンがあった方が大きな揚力係数を得られるということ。ホンマかいな。

                     

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                    やってはいけないと先輩の意見に素直に従っていたら、こんな予想外の結果を知ることも、圧倒的なシェアをもつセスナの販売数を超える国産機、ホンダジェットが生まれることはなかった違いない。そして生まれなければ次の商売もない。

                    常識を破らないと技術革新もなければ生き残れない飛行機開発の世界では、常識や先人の教えを鵜呑みにする人間だけでは成り立たないという視点は、今後の子どもたちの教育問題としても重要な部分なんだろう。

                     

                     

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                    そんななか、こちらは空飛ぶシビックではなく、空飛ぶ船の開発現場のお話。

                    ホンダ同様、国内で飛行艇の開発というヒトのやらないことをやって生き残っている新明和さんのUS-2開発物語の「2」がこのほど発売になりました。

                    既に「1」から超オタク本に仕上がってますが「2」は更に気合い入ってますね。コミック本でこれを普通に読むヒトって一体どんなヒトなの?誰ぞのカレンダーみたいに販売数の中で元はとれるのかと心配したりもしますが、出してくれたことに素直に感謝したいボクなのでした。

                     

                     

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                    ちょっと内容を紹介すると・・・

                    飛行艇の断面は旅客機みたいに円形断面ではなく下の部分は船の艇体のカタチをしている。

                    これを高々度でも運用できる与圧胴体にするに当たっての開発苦労話などが実にリアルに書かれていて、興味深い。

                    こんな使い方をする飛行艇は世界にもないから、独自の仕様つくりからはじめ試験方法にも反映された。独自性のあるものの開発は先人たちの資料をあさったり、ググる能力に長けているだけでは駄目なのだ。

                     

                     

                    かくして

                    常識を鵜呑みにしないヒト、従来の方法に疑問をもち確かめてみるヒト、もしかしたらこうでもいいんじゃないかと他人と違うことをやってみるヒトが必要だし、偉い人の言うことを素直にきかないからとか、周囲の人と同じことができないからという理由だけで排除してしまうと、みんなにも役立つ将来価値をみすみす失うことになるかも知れない。

                    発達障害と言われる子どもたちの中にも、きっとそんな子たちはいるのだ。教育の現場においてもその芽を見つけ大事に育ててゆかないとクルマ、家電のように国家の屋台骨となる明日の製造業は今後、きわめて厳しい状況に陥るのではないかとボクは思う。

                    病的だってオタクだって時代が変わるとメジャーになる可能性がある、変わってるヒトがいたら、時代の先駆けだと思って投資してみてもいいんじゃないのかな。

                     

                     

                     

                     


                    怪しいお宝鑑定士

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                      どれどれ、オジサンに見せてごらん

                       

                       

                       

                      ふむふむバニラエアのエアバスA320ですね

                       

                       

                      紙飛行機ではありますがフライトモデルというよりは

                      図面に正確なプロフィール機ですね

                       

                       

                       

                      バニラエアのブースでいただいたそうですが、ANAホールディングス傘下のバニラとピーチ両社は年内にピーチアビエーションとして経営統合になり、機体はピーチ仕様で統一されますので、このバニラの塗装はやがて空港でも見られなくなるはずです。

                      したがって、今後は希少になり価値が出るかもしれないのでお大事にされてください!

                      と、こと飛行機となると子どもの持ち物にまで逐一、チェック入れてるフライトぴっころ担当なのでございました。

                       

                       


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