ユンカース教授の先進性

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    また身近なところにアール・ブリュット的なものを発見した

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    今回はキッズスタッフ制作の全金属機を紹介したい

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    零戦らしき飛行機。豊富にある晩酌で空いたアルミ缶がその素材だ

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    小さきものを愛する作家の嗜好が表れたかわいいサイズだ

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    こちらは、ロシア機らしいがキャビン、脚スパッツがつけられておらず

    まだ未完成、現在製作中らしい

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    モチーフは九州飛行機が終戦間近に飛行まで、こぎつけた震電

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    前翼式の特異な形状がうまく再現されている

    NOTE:

    まだ複葉機が、空の戦いを制していたころのお話。
    ドイツのヒューゴー・ユンカース教授は、飛行機を全金属で作ることを思いたち、それまでの木製翼組をピアノ線で支え、布を張った構造から、厚い翼を金属で作り、支柱も張り線もない近代的な構造につくり替えてしまった。
    しかし、開発当時は飛行機をわざわざ重たい金属で作るメリットが理解されず、航空関係者たちからも受け入れられなかった。
    その後、エンジンの高出力化とともに飛行速度は増大し、丈夫で抵抗の少ない機体形状が求められるようになると、全天候性をもち、整備も楽なアルミ合金主体の金属機は一躍注目されることとなり、複合材が用いられるようになった現代まで航空機の主要構造として君臨することとなる。開発時点では、あまりに進みすぎていたのだ。
    アルミ缶でつくったキッズススタッフの作品からも、そんな先進性とアウトサイダー的な要素を感じとることができる。
    ユンカース教授が最初に全金属構造にしたいと思ったときには、まだまだ薄翼の時代。金属機のビジョンはまだ熱い思いであり、夢であり、まだまだ完成した形ではなかったはずだ。事実、けっこうダサい。
    アールブリュットを見たときの衝撃もそうだった。
    よくぞここまでという、作者の熱意に対しての計り知れない敬意とともに、本当はこんな風にしたいけれど、まだできていないという部分への共感を生み、作品の延長上に、作者の夢や強い意思を感じ、それがまた更なる魅力となっているように思えた。
    そう考えると、先日来のモヤモヤが少し晴れてきたような気がする。
    アール・ブリュットはアウトサイダーアートであると同時に進化中のアートに対する概念なのだ。そこには、ここで終わりという終着点がない。
    だからこそ、一定の基準に達していれば健常だとか、そこまで達しないと障害だという基準とは無関係に存在し、根底にあるのは自らの価値観の中で進化し続けることであり、理想や夢に少しでも近づこうとするモチベーションこそがすべてなのかも知れない。
    相手がどう感じるか?今の市場に受け入れられるのか?そうした配慮がハナから欠落しているのだから病気だと言われればまさしく!の世界なのだ。

     

     

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